『あか牛』という牛肉
皆さんはあか牛はご存知でしょうか?おそらく知らない方も多いと思います。
あか牛は残念ながら世間的にはあまり知られていません。
全日本あか毛和牛協会の調査によれば、認知度はわずか13パーセント、首都圏限ると10パーセント以下という調査結果が出ております。
今回はそんなあか牛について書いていきたいと思います。
あか牛とはどんな牛?
あか牛は褐毛和種といいまして和牛の一種で体毛が黄褐色または赤褐色をした角のある牛の総称になります。
飼育されている地域は、熊本県や高知県、北海道や東北地方などが多く、程よい霜降りと赤身肉がしっかりとした味わいが特徴です。
熊本のあか牛
あか牛は中でも熊本県や高知県が有名です。熊本系と高知系に分けられ、いずれも起源は韓牛と言われています。
現在の「くまもとあか牛」と言われているあか牛は阿蘇や矢部、球磨地方で飼育されていた在来種とシンメンタール種の交配により改良された固有種になります。
和牛としての登録は昭和19年に登録されました。
また耐寒・耐暑性が高く、性格もおとなしく放牧に適した特性を持っています。
肉質は赤身が多く、適度の脂肪分も含間れており、うま味とやわらかさに加えヘルシーさも兼ね備えております。
熊本の阿蘇の大自然での放牧
現在あか牛の母牛、子牛の頭数は全体で約19,000頭と言われておりますが、そのうちの放牧頭数は約9,000頭しかいないと言われております。
あか牛の母牛は、阿蘇地域の広大な草原に放牧され、ゆったりと飼育されています。
そんな母牛から生まれた子牛は、生後6~8カ月まで毎日40~50kgの牧草を食べ3~6km歩き、草原で元気に育ちます。
ちなみに牧草は稲ワラとトウモロコシ、麦、ビール粕などの栄養価の高い配合飼料で、出荷までに食べる牧草の量は約4トンにもなります。
美味しさとヘルシー食材「あか牛」
あか牛の美味しさは、あか身肉の和牛本来の味わいと香りに加え、良質の程よい脂肪のバランスが特徴です。
阿蘇のあか牛は熊本の自然の恵みと愛情をたくさん受けて育つため、ストレスもなく飼育された肉には、良質な栄養素がたくさん含まれています。
牛肉の良質なタンパク質には、人の体内では合成できない必須アミノ酸をバランスよく豊富に含み、炭水化物の含有が少ない食品です。
特にアミノ酸の一種「タウリン」が多く含まれ、アルコールによる肝機能障害の改善や血圧降下などの作用があるといわれています。
さらにカルシウムやミネラルがバランス良く含まれ、牛レバーに多く含まれるビタミンB2は成長を促す作用があります。
ヘルシー食材としても十分な実力を持っております。
赤身肉が特徴のあか牛。少しずつ知名度も上がってきております。
品薄になる前に一度お試しいただければ、きっとご満足いただけると思います。